ふでDEまんねん&特殊ペン先:セーラーフォンテペンのリーズナブルでユニークな奴ら

今日のフォンテペン(万年筆)

今回は、千のペン先を持つ魔法のフォンテペンメーカー、ジャパペンのSailor万年筆から、変態ペンでお馴染みの『ふでDEまんねん』と、それ以外の特殊ペンからリーズナブルでユニークな『MUSIC』と『ZOOM』を選んで比較して見ました。

注:フォンテペンとは、

米語の万年筆=Fountain Pen(フォンティンペン)をはしょって、外来語っぽくローマ字読みにした愛称です。

皆様もご存知の様に、万年筆(Fountain Pen)とは、米国のウォーターマンが、インクをペンの吸い取り方式でインク壺から胴軸のタンクに収め、ペン先を紙に付ける事で、タンクからインクを毛細管現象の利用により紙に滲み出させる方法を実用化し、特許を取ったペンの事を言います。(何か勘違いしている方がいる様ですが、仏国のウォーターマンではありません。既に倒産しましたが、開発したのは米国です)

そして、【そのペンのタンクをあたかもインクの泉に例え、その構造を持ったペンをFountain(泉)Pen(ぺん)と名付けたのが米語名の由来なのです】

日本では、それに内田魯庵先生が、何故か『万年筆』と訳語を与えました(通説)。

因みに、日本で一番最初に万年筆の製造を始めたのがセーラー万年筆で、国産初のボールペンも製造しているのです。

英名The Sailor Fountain Pen CO,.LTDになります。

                                                         出典:セーラー万年筆株式会社

ですから、セーラーは何処よりも早く、Fountain Pen本来の意味を知って使っていました。

セーラー万年筆は創業者の飯田久五郎氏が友人の英国土産として万年筆を貰ったところから始まります。創業の地も広島県の呉市ですから、社名とマークにナルホド感があると思います。

よって日本のフォンテペン元祖が『セーラー万年筆本舗』になるのです。

日本で『インクの泉』を作り出し、ここから日本中にインクの川を灌漑開拓工事をして、全国に定着させて行ったのがセーラー万年筆と言えるでしょう。

★今では、プラチナ、パイロットと合わせて世界に名だたる日本の3大メーカーに発展してはおりますが、2020年初めには、会社が危ないと言う心無い噂が出たりしました。

 今ではパイロットが業界最大手のトヨタですが、広島県の東洋自動車(現マツダ)同様、日本の卓越した匠技術を持つメーカーのひとつとして応援して行きたいものです。

(しかし、昔20,000円台で買えたジャパペン長刀シリーズとクロスポイントシリーズは、今や100,000超えしているものもあり、極めて高額で、我々庶民には手が出ませんので、ここでは無視します)

今やジャパペンと言えば、何と言っても『ふでDEまんねん』!!?
……と筆者は勝手に思っております (;^ω^)

西洋のカリグラフィーペンを床に落っことして、先っぽを曲げてしまった様なニブ形状の特殊ペンが「トンデモナク面白くて安いんです!」(左クリップ付き万年筆タイプ2,000円とクリップ無筆ペンタイプ1,000円)

もっと普及すれば良いのにと思っております。(海外では中国製が出回っておりますが)

この子らは、筆の様に書けるので『ふでDEまんねん』……名前にちと違和感がありますが、有名ですね!

上写真はクリップ付き万年筆タイプのプロフィットタイプ

一番上が『プロフィットふでDEまんねん(55°)』、真ん中は『プロフィットジュニアKUROGANE GOLD』の透明胴軸に『ふでDEまんねん40°』の首軸を付けたペン。一番下が『プロフィット・スタンダード・ミュージック』。

3本のニブ。 左から55°、40°、ミュージック。

 

★★★詳しくは、過去記事こちら👉『遊べる万年筆(フォンテペン)ふでDEまんねん55°と40°の比較』 を参考にして下さい。

 

Sailorの標準ペン先はこの7種類です。

その中の下2つが、実は特殊なペン先なのです。

出典:セーラー万年筆株式会社

先ずは一番下のMUSIC (^^♪

名前の通り、楽譜 ~♬ を書くために作られたペン先です。

縦線では太く、横線では細く書ける様に独特なペンポイントを持っており、POP系のデザイン文字にも十分使えます。

写真左はMUSIC(プロフィット・スタンダード)、右のニブはF(プロフィット21)です。

このペンポイントはSailor独自の1スリットニブで、形状はペンポイントが大きく、しかも平べったく先端に傾斜したハート形になっております。

 

 

 

 

 

 

 

 

★プラチナ万年筆とパイロットは、2本スリットです。

写真の左はプラチナ万年筆#3776のMUSICニブ、右がセーラー万年筆です

 

もう一つの特殊ペン先が、下から2番目の『ズーム』です。

筆記角度や横線縦線の違いにより、線幅を変えて色々使えてしまうと言うニブです。

写真左がZOOM(プロフィット・スタンダード21)、右のニブはF(プロフィット21)です。

このペンポイントは太字よりも更に大きく丸く、ペン先側に傾斜して当たり面を三角平面に研磨してあります。

 

 

 

 

 

 

 

ペン先を90°近く立てると中細レベルの線幅で、40°近く寝かせて書くと太字になります。

但し、慣れなければ『ふでDEまんねん』よりも書き分けが難しいです。

で、文字や記号を書いて見るとこうなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ご覧の様にミュージック(MUSIC)は、普通に筆記体で書いただけでも、味のある線が書けてしまいちょっとしたデザイン文字になります。

一方、ズーム(ZOOM)は、普通に書いても線幅を変えて書く事ができません。

基本B(太字)ニブで、ペンポイントのスイートスポットを外すと掠れます。

スポットを外さず意識してペンの角度を変える事により、右端の斜め線の様に線幅を書き分ける事が出来ます。

使用しているのは凡てプロフィットシリーズです。

 

 

 

 

 

 

 

これらの特殊ペン先は、書いていて楽しくなるフォンテペン(万年筆)と言えるでしょう。

 

 

文字だけでは無く、線画の雰囲気も特殊ペンの種類で変わって来ます。

(凡て下描きなしの一発描きです)

 

◎基本のF(細字)ペンで描いた場合です。

細い線を使って普通に細かく描く事が出来ます。

『プロフィット21(21K)』

 

◎『ふでDEまんねん40°(SUSニブ)』で描いた場合です。

ペンの角度を変えて自由自在に細線太線を使い分けて描いて行けます。

◎『ふでDEまんねん55°(SUSニブ)』で描いた場合です。

ペンの角度を変えて自由に中太線と太線を使い分け、ベタにも使えます。

 

◎ZOOMニブで描いた場合です。

『プロフィット・スタンダード21(21K)

慣れが必要ですが、ペンの角度と筆圧を変えて中太線と太線を使い分けて描いて行けます。

◎MUSICニブで描いた場合です。

『プロフィット・スタンダード(14K)』

ペンポイントの先端を使い、縦に太線でインクを誘導してから横にして細線を描くやり方の繰り返しで描きます。

 

それぞれのニブに合った個性のある線画が描けます。

 

◎最後に、プラチナ万年筆#3776のMUSICでもさらっと雰囲気を変えて書いて見ました。

(インクはプラチナ万年筆標準のBlue Blackです)

まとめ

★線画でMUSICのペン先は特殊ペンですね。

くせを覚えて慣れなければ上手く描けません。

でも文字や図形は、お手軽に洒落たものが書けてしまいます。

ZOOMは、B(太字)ペンとして扱った方が良いかもしれません。

『ふでDEまんねん』の方が、ペンの当たりがはっきりしていて誰にでもコントロールし易い様に思えます。

因みに、『ふでDEまんねん』には、ペンポイントが有りませんので、カリグラフィーペンと同じようにSUSニブそのままの地を使って絵を描きます。

よって、当然ニブの当たり面には、磨耗が生じますので、ペン先の馴染みが早い分、消耗も早いでしょう。

安いので私は何本か持っています。

(当然ですが、どれもカラーインクを使えます)

いかがでしたでしょうか?

字を書くばかりが万年筆ではありません。

プロの先生達はモノクロでも表現したい絵に合わせてペンの種類、ふで、トーン紙などを使って複雑に絵を作っておりますが、

趣味でさらっと描くには、1本の万年筆でペン先の特徴を覚えて絵を描いて行くのも面白いと思います。

POPにちょっとしたイラストを万年筆で描くのも味が有りますよ。

手紙にイラスト、はがきに顔料インクを使ってイラストも良いですね。

貴方もぜひお気に入りの一本を見つけて下さい。

 

 

 

【今回ご紹介したSailor製品】

本文ではフォンテペンの写真が小さかったので、こちらは大きめで良く見えます。

(一応、アフリになっておりますが、趣味で描いておりますのでご購入はお好きな所からどうぞ)

ペンケース